労働者ルポの元祖
社会派ルポライター鎌田慧氏の名前を世間に知らしめたロングセラーのルポである。トヨタ自動車での製造ラインの非人間的な過酷な労働の日常を淡々と批判をこめて記述している。70年代と現代では労働者を保護する法律や環境も異なるとは思うが、著者の視点の労働者と会社を単純な善悪で批判するスタンスにはいささか疑問も感じた。例えばラインの生産性を改善するQC活動についても、著者は無気力で、自助努力での改善意欲を感じさせないからだ。気力もなくなるくらい過酷だった故なのか著者の主観・思想ゆえなのか、それは不明である。
徳間書店
|